今日は、昔の話をします。失敗談です。


私は中高生の頃、いつかショパンコンクールに出てやる。

ブーニンかっこいい。自分も、あんな風になりたい。

夢はピアニスト。コンサートホールで拍手喝采浴びたい!
 
当時は、なんの根拠もないけど、やってできないことはない。

がんばれば、そこそこ、いけんじゃね?自分。と思っていました。

お馬鹿な10代、あるある、です。




ところが、こんな根拠ない自信に反して、

特に、ロマン派の叙情的な曲は、センスがなく、くっそ下手!でした。
今もだけどね。



 
 ショパンのワルツのレッスン受けた時、

先生からも、なかなか、褒めてもらえません。




でも、ショパンコンクールは、ショパン縛り、ワルツでこれでは。。。




ショパンコンクール行く気なら、

たとえ自分が、遅咲きピアニストであるという仮説をたてたとしても、

そろそろ、先生から、何らかの才能の片鱗を

この10代のうちに、見出してもらって、褒めてもらえてないって、やばくね?






先生に褒めてもらうには、戦略をたてねば!!!傾向と対策だ!
褒められたいという、お馬鹿な10代の頃の執念。。。



なんとしても、先生から、褒めの一言を引き出したい。
褒められたいという、お馬鹿な10代の頃の執念。。。



そうだ!中村紘子さんのCDが家にある。これを使おう!
褒められたいという、お馬鹿な10代の頃の執念。。。




褒めてもらうため、当時家にあった中村紘子さんのCDを聞いて

徹底的に真似して、先生のところへ持って行くという暴挙に出ました。






当時はアナログ時代。テープレコーダーで自分の音を録音して聞いては、

CDで中村紘子さんの音を聞いて

強弱、フレーズ、リズムのくせ、なるべく真似をするという、非常に手間かかり、煩雑な工程を

むちゃ時間かけてやりました。

今思えば、暇人かよっ。と突っ込みたくなる、オーバーヘッド多過ぎの練習方法。

練習時間の多くが、オーディオ操作、という、ムリ・ムダ・ムラ。

もっと普通に練習したほうが、絶対上手くなるってばさ。




ちなみに、中村紘子さんの弾き方は

教科書どおりではなく、タメるところを、かな〜り、タメて弾く感じです。

そこだけは、真似しやすかった。
そこだけ〜〜。



レッスンの日、ドキドキしながら、先生の前で弾いてみると

先生はしばらく無言で、言葉を選びながら、こうおっしゃった。




「うん、XXXちゃん、いいわよ。まあ、いいんじゃないかしらね。」



「こういう解釈するようになったのね。

とっても大人っぽく弾くようになったわね。

ちょっと先生びっくりしたわ。」 



「でも、なんだかね、中年の女性が、媚び売ってるみたいなのよね。」



バレた。。。オワタ。。。失敗。

先生は、最初にポジティブなコメントしてから、後でディスるタイプ。


この後、私の変てこなワルツの
大改造となったことは、言うまでもない。




1つ学んだ。

「そもそも、芸術は、自己表現。真似じゃない。」を理解していない点で、ア〜ウト!

こうして、次第に自分の身の程というものを、知るようになっていったのでした。


補足:ピアノの先生は、幼稚園から遡って、公開レッスンとかの単発も含めると、6人くらいの人に習いましたが、
   この先生が一番お世話になって、私を見守ってくれる母のような存在でした。
   尊敬していて、大好きな先生です。今は繋がるのは、年賀状だけになってしまいましたが。。。

 



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